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森ビル 株式会社 様
不動産の資産価値の維持とメンテナンスの効率化のため100万枚のを越す図面を電子化し統合管理を実現。
運用面を含めたトータルアウトソーシングに期待。
東京都港区を中心に都市開発事業や不動産事業を手がける森ビルでは、六本木ヒルズの開業を契機として、ビル情報(図面・文書)をより効率的に管理し、活用できるシステムを検討した。そして新日鉄ソリューションズの図面管理システム「eNSXPRES」をカスタマイズすることにより、5カ月という短工期で2003年2月に導入した。使い勝手は従来と比較して大幅に向上し、メンテナンスのほかに情報共有にも役立てられている。
森ビル株式会社
設計本部
建築技術グループ 課長伊東 昭博 氏
森ビル株式会社
設計本部
建築技術グループ 上席主事松井 直樹 氏
【システム概要】
| 運用サーバー数 | データベースサーバー1台、Web/アプリケーションサーバー1台、ファイルサーバー1台 |
|---|---|
| クライアント数 | 約200台 |
| アプリケーション | eNSXPRES、Oracle9i |
| ネットワーク構成 | LAN:100Mbps |
| 森ビル株式会社 | |
|---|---|
| 資本金 | 10億円 |
| 売上高(単独/連結) | 1,465億円/1,578億円 ※1 |
| 賃貸ビル数 | 122棟 ※2 |
| 賃貸面積 | 122万m2 ※2 |
| 入居会社数 | 約1,800社 ※2 |
| 従業員数 | 1,040名 ※3 |
※1:2003年3月期 ※2:2003年4月末現在 ※3:2003年4月1日現在
森ビルは、東京都港区を中心にオフィスビルや複合型施設など、様々な建物および施設の企画・開発・運用を手がけている。運用まで手がけることで長期的に収益を得るのが同社の特色だ。そのためには定期的に保有する建物や施設のメンテナンスを行い、資産価値を高く保つことが必須となる。
産価値を蝕む最大の要因としては、建物および施設の劣化が挙げられる。劣化には、配水管などの老朽化が進むことで改修が必要となる物質的劣化に加えて、人間が感覚的に古くさいと感じてしまうような、経済的劣化の2種類が存在する。そしていずれも、10年から20年が経過すると必然的に改修が必要となるほか、故障などによって突発的に改修が発生する場合もある。その際にスピーディーかつ適切な改修を施すには建物および施設の適切な状況把握が必要となる。
設計本部 建築技術グループ 課長 伊東昭博氏は、「建設当初の図面がしっかりと残っていない場合、調査には非常に時間を要します。原因の究明に関しても材料にどのようなものが使われてるかがすぐに把握できない場合、施工業者に問い合わせる必要などが生じるからです」と状況把握の重要性を語る。
従来、不動産業界では、各種の図面管理は紙ベースのものが中心となっていた。紙による保管は新たに建物および施設が完成するたびに増えていくので、倉庫など特定の場所に保存されることが多い。しかし、いざメンテナンスなどで必要となった場合に検索に多大な手間を要する。さらに森ビルでは適切な改修を行うため竣工図面に加えて、施工図・施工要領書・工事写真の保管も必須と考えており、管理すべき図面類が膨大なものとなってしまった。
従来のシステムの課題点を改善し、誰もが手軽に利用できる仕組みを実現するため、森ビルでは新たな図面管理システムの導入の検討を開始した。設計本部建築技術グループ 上席主事 松井直樹氏は、「保管・登録・セキュリティなどの管理のしやすさは当然のこととして、各個人がより活用しやすいデータベースにと考えました」と、導入の背景を語る。
導入にあたり数々のシステムベンダーが名乗り出たが、その中で新日鉄ソリューションズの図面管理システムのパッケージ製品「eNSXPRES」が選定された。ポイントは、短期導入が実現できる点と、使い勝手に優れていた点である。
に、パッケージに最低限のカスタマイズを加えた構成のみで要望事項が満たせるため、ほかのシステムに比べて非常に安価にシステム構築ができた点がポイントとなった。
東氏は、「スクラッチで一から専用のシステムを構築することも考えましたが、六本木ヒルズの竣工に間に合わせる必要があり、パッケージを利用しました。使い勝手に関しては、Webベースでクライアントレスで利用できること、そして100万枚以上の図面を管理する必要があったため、導入実績を重要視したのです」と語っている。
NSXPRESは、新日本製鐵の製鐵所の図面管理システムのみでなく、製造業、装置産業、ゼネコン、自治体土木部門など数百の企業に導入実績がある。この実績が厳しい条件を求めた森ビルの信頼を得ることとなり、選定されたのだ。
【森ビルが導入した図面管理システムの概要】

eNSXPRESをカスタマイズする形でのシステムの導入は順調に進められ、六本木ヒルズの竣工までという期限も問題なくクリアした。また、使い勝手の面でも一部機能の追加を行うことで、森ビル独自の要望もカバーしている。
松井氏は、「設計図は施工者がまちまちのソフトを利用しているため、フォーマットを統合するのは容易ではありません。サブコンストラクターの中には独自のCAD形式を利用しているケースもあります。そうしたところで、標準化を実現し、なるべく容易に外部の施工業者との状況共有ができる環境を実現したいと考えたのです」と使い勝手にこだわった理由を語る。
カスタマイズを施されたeNSXPRESは、Webブラウザーから図面の登録や閲覧が簡単にできる仕組みとなった。特殊な操作を必要としないシステムを作り上げたことで、実際の導入に関しても3時間程度の社内セミナーを実施し、混乱なく完了した。
井氏は、「eNSXPRESによって、手元のパソコンから必要な設計図が簡単に取り出せるシステムが構築できました。今後は情報漏洩の危険性の排除という意味でセキュリティに注力していきます」と語る。
一方、図面管理システムだけでなく、現在建設中の建設物の進行管理を行う施工管理システムについても、新日鉄ソリューションズが構築しており、そちらとの 連携も期待を集めている。同システムは、Oracle 9i RACをいち早く使用した高いスケーラビリティを実現したシステムであることが特長だ。さらに、運用面においても新日鉄ソリューションズに委託しており、トータルアウトソーシングを実践している。
森ビルでは、今後、図面管理システムを活用して、データを単純に保管するだけではない、新しい使い方を実践しようとしている。例えば、図面だけでは分からない独自の情報を設計図に付加したり、保存している情報の正確さを検証するなどの使い方だ。そして、データベースとしての価値を高めることによって、森ビルの競争力の向上を図っていく。その際のITパートナーとしても新日鉄ソリューションズは期待されている。
USER'S VOICE!
『新日鉄ソリューションズには、全幅の信頼を置いてシステムの構築をお願いしました。Webベースのシステムの採用でITに詳しくない人間でも、使い易いシステムができたと思います。今度はエンドユーザーの声を反映させてより使い易く、役立つシステムへとブラッシュアップを図ります』
(設計本部 松井氏)
六本木ヒルズの竣工で爆発的に増えることが予想されるビル情報(図面・文書)を、効率よく利用したい。
新日鉄ソリューションズの図面管理システム「eNSXPRES」を採用。カスタマイズをすることでわずか5カ月という短期間で構築。六本木ヒルズの竣工に合わせて使用を開始。
eNSXPRESの導入によって…
PCのローカルデータを一元管理できることで…
今後の展望は…
Key to Success 2004 Summer掲載